機材レポート>KORG MR−1

2007/6/20 ◆買ったその日のファーストインプレッション
本日購入のKORG MR-1
http://www.korg.co.jp/Product/DRS/MR-1/
一緒にポケットバッテリーも購入
http://www.korg.co.jp/Product/Option/case.html#mr1p
これで6時間稼動が可能になる。
このポケットバッテリーがなかなかのスグレモノで、社外品なんだけど、KORGがMR-1用に推奨している製品ということで、元々はバッテリー駆動のUSBパワーサプライヤーだ。
だからこれでPHSの充電も出来るし、USBバスパワーで動く装置、例えばUSB扇風機なんかも動かせる。
MR-1に限らずいろいろな用途で使える便利なリチャージャブル電源という訳だ。

例によって駅で箱を開けて中身を出して試してみた。
早速付属のマイクロホンで録って見るが、このマイクロホンは良くない。
見かけ通り音が薄っぺらで、おまけに吹かれに滅法弱くて使い物にならない。
仕方ないのでMR-1の梱包材のスポンジでくるんでウィンドスクリーン代わりにしたが、とーっても音が変わる(想像通り高域が無くなる)
ただ、こういうシャリシャリなマイクには却って良いのかもしれない(なんちゃって)
この手のレコーダーには良いリミッターが内臓されていると心強いが、MR-1にはリミッターは無くてAGCのみ。

しかしながら、このAGCがなかなか良い具合に働く。
まだちょっと試してみただけなので確信的には言えないが、安物ラジカセのあのフカフカした気持ち悪い感じにはならないので結構使えそうだ。
これならば「リミッターに預ける」ではなくて、「AGCに預けて」も良いかもしれない。
もちろんマニュアル録音レベル調整も可能だが、。
メニュー->録音レベル->左レベル でロータリーエンコーダーを回して左のレベルが調整できるようになる。
で、続いて右...つまり左右別々にしか調整出来ない。
ポケットタイプなだけに不意に動かす心配が無いのは良いのかもしれないが、この辺りは便利さ、使いやすさとのトレードオフ。

心配していたHDDの動作音、振動は全く感じなく、その辺りは問題無い。
だが、HDDだけに取り扱いにはやっぱり気を使うし、絶対に落としたらアカンでぇ〜という緊張感も有るし、故障率・信頼性も気になるところ。

標準で付くソフトケースはもう少しクッション性が欲しい。
2007/6/22 ◆マイクロホンについて
このMR-1の場合、他の機種とはマイクロホン事情がかなり異なる。
というのも、マイクロホン入力端子がモノラルミニプラグ×2と、他に無い構成であるから、それに対応する製品が殆ど無いからだ。
そのまま使える市販品は非常に限られるし、変換するアダプタもまず普通には入手出来ないので必要なものは作るしかない。
たかたマイク入力端子、何とでもなりそうな気がするかもしれないが、いざ何とかしようとなると面倒なことになる。
この端子こそがこの製品を非常に中途半端な位置付けに押しやっている張本人と言っても良いだろう。
これだけのクオリティーを持っているのだからその辺の家電量販店に吊されているせいぜい1万円程度のワンポイントステレオマイクロホンでは役不足、せっかくの録音性能がもったいない。
MR-1に付属しているマイクロホンはまさにその辺りのクオリティーのもので、取扱説明書にも「すぐにお使いいただけるようにマイクロホンが付属しています」というような書かれ方をされている。
しかし、だからと言ってステレオアームにサスペンション、ペアのコンデンサーマイクとなるとせっかくの機動性がそがれてしまう。
本体の何倍もかさばるマイクを持って歩いたのではMR-1を使う意味が無い。

本体に付属しているのはこのマイクで、KORG CM-2Mの型番が印刷されている。
おそらく他社製品のOEM供給を受けていて、Audio TechnicaのAT9830が同じ外観なのでたぶん同じモノなのだろうと思われる。
この製品の市価が2000円、激安マイクロホンである。
ここは是非とも良いマイクロホンを入手したいのだが...
コンデンサーマイクを使うことを考えるとファンタムサプライヤーが必要になる。
それだけで結構な大きさになる上、2ch分必要だからその倍の容積であり...とどんどん荷物が増えて大袈裟になる。
Audio TechnicaならばAT822(\31,500/税込)が、SONYならばECM-999(\47250/税込)なんかが電池で動くワンポイントのコンデンサーマイクでそれなりのクオリティーが期待出来そうな製品だ。
しかし、これがモノラルマイク×2本で録りたいとなると途端に何倍も面倒なことになる。
そういうセッティングを選びたい場合というのは、左右の位相差による空気感が欲しい場合だろう。
例えばカメラの三脚のようにバカッと開くとセッティング完了...というような便利な製品が出てこないものだろうか。
出来れば電池で動いてくれると非常に嬉しい。
前述のように「無いものは作る」ということで、管楽器収録用のグースネック2本にARTのステレオファンタムパワーサプライヤーと自作のケーブルという構想を考えている。

グースネックだから左右の間隔や角度等が自由にセット出来るし、収納にも便利そうだし、そして何よりも軽い。
構想が実現したら是非ここで紹介したい。
2007/06/24 ◆マイクロホンテスト(その1)
とりあえず、練習スタジオやセッションで気軽に録るためのマイクロホンとしてラベリアマイクを試してみることにした。
値段も手頃だし大きさも十分ポケットサイズだし、もし十分実用になるのであれば嬉しい。
ものがモノだけにあまり期待はしていないが、良い方に期待はずれならそれはそれでラッキーである。
早速近所の家電量販店で購入したのがSONYのECM-C10というラベリアマイクロホンで、売価は3400円程度、2本でも6800円だ。 このマイクはプラグインパワー専用で、MR1は左右独立のマイクロホン端子ながら、LR両方とも3Vのプラグインパワー電源が供給出来るようになっているのでそのまま使用可能。
これを練習スタジオに持ち込んで試してみた。
カタログ上には、一応無指向性とあるが、どの程度の精度かは分からないのでマイクの方向は揃えて30センチ程の間隔でセッティングしてみる。
マニュアルでレベル設定をしてみると、さすがに業務用の製品と比べたらS/Nは良くないし、2本の製品間で感度に結構なバラツキが有るように見える。
いや、レベルのバラツキに関しては、もしかするとMR-1のメータのキャリブレーションが合っていないのかもしれないからまだ断定は出来ないか。
この音源がその時に録ったドラムのチューニング音。
こうやって聴いてみると、十分に実用になりそうだ。
あとはマイクロホンのホルダーとスタンドをうまく工夫すれば常時携行マイクとして使えそうだ。
直線上に配置