三郷団地第一幼児教室の卒室式




○航と僚の通った幼児教室
1997年3月20日、三郷団地第一幼児教室の卒室式が行われました。幼稚園ならば卒園式ですが、幼児教室なので卒室式です。幼児教室というのは年少・年中・年長の3学年に渡る保育を行う幼稚園のような施設です。幼児を集めて保育する施設ということでは幼稚園と似ていますが、内容は幼稚園とは大きく異なります。何と言ってもお母さん方が運営しているという点が大きな特徴でしょう。自分たちで運営するのですからここに入れると普通の幼稚園のように送り出してしまえばお迎えまで全てお任せという訳には行きません。自治体等との渉外をはじめ、運動会や餅つき等の行事や運営資金の足しにするためのバザーや廃品回収や、何から何までお母さん方がやっているのです。そんな中で先生方と良く話し合い、この時期の保育に何をすべきかを親も考え、学んでいくのです。


○保育園の充実は子供のためか?
今、母親も仕事をする共働きの家庭が増えています。そしてそのための保育園の需要も求められています。また、幼児期に英語等の「教育」を行うことを売り物にする幼稚園も増えています。しかし、長時間保育を行ったり「教育・知育」の充実が本当に幼児期の保育の理想なのでしょうか?私はそうは思いません。幼児期にはやはり親と子供との関わり、子供同士の関わりが重要なのだと思います。外で思い切り体を動かして遊んで、友達とケンカをしたりお互いの家に遊びに行ったりすることが何よりも大切なことだと思います。強い、健康な体と思いやりのある心を育むのはこの時期に欠かせないことです。



○見事な子供たち
この幼児教室の卒室式では、子供たちは卒室証賞の授与が終わると普段着に着替えてリズム体操をします。年少のころは体も小さくて赤ちゃんのようだった子供たちが全員見事なブリッジをやります。コマも回せますし、竹馬も出来ます。みんな勢いのある元気の良い子供に育っています。この姿を見ていると、小学校へ行っても思い切りやれると思えてくるのです。幼児教室では字なんか教えませんが、心配する人は居ません。字なんかわざわざ教えなくても一人で覚えてしまいますし、小学校へ行けば丁寧に教えてくれます。とにかく思い切り元気に遊べる子に育ってくれていることが素晴らしいと思います。








○子供達のために
子供たちにとって本当に良い社会とは、長時間保育をしてくれる保育園が充実していることでもなければ幼い時期に「お勉強」を教えてくれるきらびやかな幼稚園が沢山あることでもないと私は思います。安心して幼児期の子育てを親が行える社会であることが、実は子供にとっても理想の社会であると信じます。この時期の子供達にとって大切なお父さん・お母さんを会社が、仕事が、つまりは社会が取り上げてしまうことの無いような社会になるべきだと思うのであります。






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