SONY ECM717とPioneer CM-S75の中身の比較

注意:このレポートは櫻井理本人が独断と偏見で記述したものであり、
特に電磁波妨害の受け安さ、音質云々に関しては客観的な数値データに
基づくものではありません。



そもそも比較してみようと思ったキッカケは、外観的な類似性が高いにも
関わらず音質や電磁波の受け安さにかなり差が感じられたことです。
どちらも上下2カ所ずつのツメと、背面のネジ一本で止められています。
ただし、開ける時にツメが非常に折れやすいので分解はしない方が賢明
でしょう。


左:ECM717 右:CM-S75
ECM717にはカプセル間のシールドと基盤裏のシールドがあるが、CM-S75
には無い。カプセルはどちらも120度程度開いて配置されていて、そのサポ
ート金具と、ゴムのサスペンションでホールドされている様子はソックリ。
造り全般としてはECM717の方が良く考えられている。
CM-S75はコードがケースに干渉していたりして使っているうちに被覆が傷
ついてしまいそう。
どちらも定位感は薄いのだが、CM-S75は人の声は中ヌケながら717よりも
定位感がある。


ECM717のカプセル
パワースイッチはECM-717の方がしっかりしたモノが付いている。


左:CM-S75 右:ECM717
シールドの違いが解る。外観はそっくりだが内部基板は全くの別物。



左:ECM717 右:CM-S75
ECM717のカプセルは剥き出しだが、CM-S75のカプセルにはウインドスクリーンのよう
なフィルターが貼られている。
音はCM-S75の方がレンジが狭い感じで人の声の収録ならばこちらの方が向きそう。
ECM-717は風に滅法弱い。
CM-S75はシールドが無いためか、携帯電話の電磁波妨害にやたらと弱くて人の集まる
場所では使えそうもない。これは野外収録を主とする鉄道音の収録には致命的で、音質
的に向きそうな対象もあるだけに残念。
かと言って、ECM-717が電磁波妨害に強いということではなく、CM-S75よりはマシという
程度。