<<とにかく始めてみたい人のために>>

このページではとにかく気軽に音鉄を始めてみたいけれども何をどうしたら良いのか全く解らない人のために解説します。
難しい事は一切書きません。是非チャレンジしてみてください。


必要なもの

録音の仕方

◆まずは録音したい音が一番良く聞こえる場所を探します。
例えば車内での録音だと同じ車両でも場所によって聞こえるものがかなり変わります。車内の雰囲気を録りたいのか、モーター音を録りたいのか、ジョイントの響きを録りたいのか、車内放送を記録したいのか...自分が録りたいものを良く考えてそれらがバランス良く聞こえる場所を探します。
良い音が聞こえている場所でもマイクの前を人が横切ったりするような場所は避けましょう。
当然ですが、お客さんや鉄道員の邪魔になったり、運行に危害を及ぼすような場所、立入禁止の場所、危険な場所には絶対に設置してはいけません。また、いくら良い音が聞こえるからといっても真冬に窓を開けたり、トイレを占有したり、他人の迷惑になるような行為は論外です。

◆良い場所が見つかったら、マイクをセットして録音を開始しましょう。
大抵のマイクは正面からの音を主に拾うように作られています。いい音が聞こえると思った場所にその時の顔の向きとマイクの向きを合わせて設置しましょう。
このとき、風の来る場所へのマイクの設置はできるだけ避けましょう。ボソボソという風のノイズばかりが目立つ録音になってしまいます。どうしてもやむを得ない場合には、マイクロホンにウィンドスクリーンというスポンジのカバーが付属している場合にはそれを使うか、そうでなければタオルやハンカチ等でマイクをくるんで出来るだけ風を避けるようにしましょう。ただし、それらには音を悪くする副作用がありますので、風が来ない場所を選ぶにこしたことはありません。

◆録音中は出来るだけヘッドホンやイヤホンで録音中の音を聞きましょう。
そうしないとマイクに物が触れるノイズや風などの思わぬノイズに気が付かないことがあります。
そしてもう1つだけ大切な事、録音レベルを調整しましょう。録音レベルが自動調整の録音機ならばまずはそれを試してみます。それで不自然に聞こえるようでしたら手動調整に切り替えられるのでしたら手動調整にチャレンジしてください。レベルオーバーにならない最大のレベルが最適なレベルです。大きくし過ぎると音が割れてしまうし、小さくしすぎるとシャーッというノイズが目立ってしまいます。
ただ生録音では未来にどれ程の大きさの音になるかは想像がつきません。思わぬ音量に歪んでしまうこともあります。経験を積むとだんだん解ってきますから、手動調整の時には音量とレベルの目盛りの関係を絶えず意識するように心がけます。


データーを記録しよう

録音したMDやカセット等には録音日時、録音場所、何を録音したのかを書いたラベルを必ず貼っておきましょう。時間が経つとそういったデータはすぐに忘れて解らなくなってしまいます。現場ではメモを取り、帰ったら早速ラベルを作って貼るように習慣づけておきましょう。声に自信のある人は録音開始時に自分でナレーションを入れても良いですが、後になって自分の声を聞くのは結構恥ずかしいものですね。


聞いてみましょう

◆帰って来たら録音したものを聞いてみましょう。
さて、どんな音が録音されていますか? 自分が録りたかった音が聞こえていますか? 全神経を集中させて聞いてみてください。そうしているうちに何か不満な部分が見つかるかもしれません。もし不満な部分があったら、何故そうなったか、どうしたら良くなるかを考えてみてください。今日の失敗は必ず明日の成功へ繋がります。そうして次回収録へ想いを巡らせるのは実に楽しいひとときとなるはずです。
こうして録音したもの、それはあなたの手によって収録された、まさしくあなただけの作品であり、唯一無二の記録です。寝るときに子守歌がわりに枕元に流しても良いし、ドライブの時にBGM代わりに聞いて鉄道旅行気分を味わうのもいいものです。通勤通学の電車内で寝台特急の車内音を聞くなんてのもいいかもしれません。


もっと良くするには

音鉄のスタイルは人によって様々です。ある人が「最高!」と想った録音も他の人にとっては「つまらない」かもしれません。音鉄に共通の基本はここまでに書いたことだけです。それから先は録音する人のスタイルや目的によって工夫していくことなので「必ずこうでなければいけない」という「正解」はありません。だれもが皆失敗を経験しながら自分の音を追い求めています。録音のコツや機材の選び方等はいくらでもありますが、それはメニューに書かれた献立でしかありません。メニューの中から何を選ぶかはあなた自身が決めることです。


あとがき

音鉄は鉄道というフィールドでの一発勝負ですから凝り出すと実に奥深く難しいものです。
が、しかし、たいした投資も要らずに気軽に始められるのも確かです。
音楽のように楽器を演奏するための困難な練習も必要ありません。
思い立ったが吉日、是非始めてみてください。

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